長門有希のSF用語講座

この作品は一応完結済みです。続きを構想していましたが、書いていたデータが何処かへいってしまいました。以下本編です。

第一回​​

長門「長門有希のSF用語講座のはじまり、はじまり~」
キョン「…もうちょっとマシなオープニングを考えてくれないか長門」
長門「うかつ。ミスった…」
キョン「今回はアカシックレコードについて説明します。長門、説明頼む」
長門「(言葉遣いがスルーされた!?)…わかった。始める」

長門「アカシックレコードとは、過去、現在、未来の情報を表す、いわば年表みたいなもの。この情報は人それぞれ決まっていて、アカシックレコードを解析すれば、その人物の過去、現在、未来、がわかる。アカシックレコードは未来方向からの情報には不確定要素が高いので、必ずしも正確とは限らない。ただ、簡潔に言うと運命そのもの。あなたと涼宮ハルヒが結婚することは規定事項。そのことについては、今の所は不変である」
キョン「……なるほど。そういえば、アカシックレコードを漢字表記にすると“超次記号”になるのは何故なんだ?」
長門「それは、人間の遺伝子情報、つまりDNAにその情報が存在している。今の現代技術レベルでは、その情報を解読するには、不可能に近いから。だから、次元を超えた記号、超次記号”と表記されるようになったと言われている」
キョン「なるほど。そういう事だったのか」
長門「…その後補足事項として、アカシックレコードは物質の実存の定義が存在する。この事を応用すると物質の実存の定義のアカシックレコードを干渉すると物質を消滅させる事も不可能ではない」

キョン「おっと時間がなくなってきました。では皆さんまた来週!」
長門「…また見てね☆」

第二回​​

オープニング「雪、無音、窓辺にて。」
♪音の無い世界に 舞い降りた I was snow…♪

長門「長門有希のSF用語講座、第二回目のはじまり、はじまり~☆」
キョン「お、長門。今日はご機嫌だな。後ろに『☆』がついてるぜ」
長門「今日は二回目なので、特別ゲストをお呼びした」
キョン「まだ二回目しか放送してないのにいきなり過ぎないか?」
長門「では、ゲストを紹介する。……朝比奈みくる」
キョン「無視かよ…って特別ゲストって朝比奈さんだったのか……」
朝比奈「キョンくん久しぶりです。最近ぜんぜんあっていないから、寂しかったですぅ」
キョン「一週間前にみんなで会ったじゃないですか」
朝比奈「あれっ、そうでしたっけ??」
キョン「まあ、それはおいといて。長門、今日はどんなSF用語を解説するんだ?」
長門「今日は時間振動、いわゆる、時空震などの未来用語についてお送りする」
キョン「…だから朝比奈さんを呼んだのか。なるほど、わかりやすい」
朝比奈「じゃあ、早速わたしが解説していきます」
キョン・長門「よろしくおねがいしますー」​

朝比奈「まずは基本的なことから、解説しますね♪」
朝比奈「三年前…じゃなかった四年前、涼宮さんは能力を活性化させ、あることをしました。そう、それが時間振動、つまり、時空震なのです。その時空震が元で私たち未来人は四年前以上の過去に遡ることが出来なくなりました。その原因は涼宮さんが発生させた時空震と同時に発生した時間断層なのです。なぜ、時間断層があると、遡れなくなるのかは……禁則事項ですっ♪
朝比奈「えっと、解説を続けると、時空震は時空を改変した時も発生します。例の12月長門さん暴走事件で、±1年の範囲で時空が書きか…、…あの長門さん、どうしたんです……はっ、ごめんなさい、ごめんなさい。あのことを思い出させてすみません!」
長門「………別にいい、気にしていない。続けて」
朝比奈「でも、長門さんいいんですか?」
長門「いい、かまわない」
キョン「朝比奈さん、続けていいですよ。長門もそう言っていることだし」
朝比奈「じゃあ、続けますね。」
朝比奈「例の12月長門さん暴走事件で、±1年の範囲で時空が書き換えられました。その時にも、時空震が発生しました。さらに長門さんはこの時空情報を元の時空間に書き換えました。この時にも時空震が発生しました。つまり、未来からきた長門さんは元の時間軸に上書きしたのです。」
朝比奈「余談ですが、TPDDを持つ人間はこの時空震を感じることができます。ついでに、言うと、TPDDの略称は“タイムプレーンデストロイドデバイス”です。……以上です」

長門・キョン「どうもありがとうございましたー!」
キョン「ちなみに補足するが、時空断層はハルヒの件で前代未聞の現象らしいです」
長門「もうひとつ、おまけ。時空情報の上書き方法は……次回に回します」
キョン「時間がなくなってきましたので、ではこの辺で」
キョン・長門・朝比奈「ではまた次回、お会いしましょう。さよなら~~」

エンディング「SELECT?」
♪yes enter…. 小さな小さな部屋で~♪

第三回​​

オープニング「雪、無音、窓辺にて。」
♪音も無い世界に 舞い降りた I was snow…♪

キョン・長門「はい!今日も始まりました。長門有希の~SF用語講座~!☆」
キョン「さて、長門。今日は何を説明するんだ?」
長門「時空の書き換え方法を今回は説明をする」
キョン「ではそういうことなので長門、よろしく!」
長門「そう。では説明する。時空間情報を解析し、書き換える時間範囲をまず決める。そして、涼宮ハルヒの持つ世界改変能力を奪い、改変する」
キョン「なんか、えらく単純だな。そんなに簡単なのか時空改変は」
長門「本来は四次元の範囲で計算するが、わたしは三次元+時間軸で計算したため、上書きという方法で世界改変自体をリセットすることができる」
キョン「なるほど、そういうことだったのか」
長門「あなたが起動させた緊急脱出プログラムは四年前の七夕の日にタイムスリップさせる装置。そこで朝比奈みくる(大)に会わせたのも規定事項であり、また、既定事項でもある。わたしの情報操作能力の限界はここまで。情報統合思念体本体はわずか数秒の時間で、この太陽系の情報を操作できる」
キョン「お前の親玉は凄いやつだな。まさに神に等しいと言っても過言ではないくらいに」
長門「それは、あながち間違いでもない。しかし情報統合思念体にもできないことはある」
キョン「へぇ、それはどんなことなんだ?」
長門「情報を何も無いところから、生み出すところ。情報統合思念体は涼宮ハルヒの能力に関心を持っているのは、そのため。あとは、時間操作。時間を凍結、つまり、止めることは可能だが、時間を過去未来に操作する事は不可能とされている。統合思念体は時間を超越しているから、あまり意味がない」
キョン「情報統合思念体にもできないことはあるんだな。空間操作とかは、できるのか?」
長門「空間操作は可能。たとえば、台風を空間操作でエネルギーに変換したり、光のベクトルを操作して、不可視化つまり透明人間になることも可能。ほかには環境情報の改竄、例で言うと天候変化させることができる。しかし、これは惑星に後遺症が発生する確率が高いため、緊急時以外は使えない」
キョン「そういえば、あの時、言ってたよな。局地的な環境情報の改竄は惑星の環境や生態系に後遺症が発生するって。どうして、後遺症が発生するんだ?」
長門「それは、この世界に熱力学という学問があり、そのように世界が成り立っている。質量保存の法則が存在するように。どこか、他の地域の環境を改竄してもエネルギー保存の法則が存在するので、熱エネルギーを消滅させることが、出来ない。よって、どこかで辻褄を合わせる必要がある。つまり、どこかでエネルギーを奪うと、また、違う場所で、エネルギーが発生する。という事」
キョン「エネルギー保存の法則と質量保存の法則は似たような法則なのか。化学の授業で習った記憶はあるが、忘れているようだ」
長門「そう、似ている。エネルギー保存の法則は化学の熱化学方程式で習う。質量保存の法則は二酸化炭素の生成の実験で、習うはず。高濃度の酸素中に火を点けた線香を入れると激しく反応し、二酸化炭素が発生する。反応する前の質量と反応後の質量が同じなのは、この法則があるため」
キョン「…なるほど。そういうことか。おっと化学のことになってしまったので、話を元にもどして。結局、情報統合思念体はいったいなんなのか、長門にまとめてもらおう。よろしくたのむ」

長門「情報統合思念体は情報系の海から発生し、 肉体を持たない超高度な情報生命体。情報だけで構成されており、高次の知識を持つ。また、情報として存在するのでいかなる光学的手段を用いても、観測することは出来ない。太陽系が形成される遥か前から存在し、発生段階から完全な形で存在していた。情報をより合わせて意識を生み出し、情報を取込むことによって進化を遂げ、巨大化しつつ発展してきた。そして情報操作能力は宇宙が熱死を迎えるまで無限に上昇するかと思われた。だが違った。宇宙にも限りがあるように進化にも限界があった。その状況を打開する可能性は涼宮ハルヒの持つ、情報改変能力。」
長門「そして、今、現在にいたる。涼宮ハルヒの能力は完全に解析することはできなかった。古泉一樹は涼宮ハルヒの発生させる、閉鎖空間と呼ばれる、次元断層の狭間に位置する空間に侵入する事ができる」
古泉「……次回説明しようと思ったのですが、長門さんに先に説明されてしまいました。残念です」
キョン「…って、古泉!!なぜここに!?」
古泉「では時間がなくなってしまったので、次回お会いしましょう。では、また」
キョン「人の話を聞け!!って時間のないのか…」
長門・キョン・古泉「では、みなさん! 次回会いましょう。さよなら~」

エンディング「SELECT?」
yes enter…. 小さな小さな部屋で~

第三回収録後の後日談

キョン「あ~、やっと収録が終わったぜ。疲れた~。長門は疲れないのか?」
長門「有機生命体である以上、疲労やストレスもある。情報生命体であった頃は肉体がないので、疲労やストレスもなかった。有機生命体になった今は、疲労やストレスを経験し、色々と工夫をし、それらを減らすよう努力した」
古泉「やはり、長門さんでも疲れるんですか」
キョン「…って古泉! さっきなんで乱入してきたんだよ。びっくりしたぞ」
古泉「別にいいじゃないですか、そんな事」
キョン「……わかったぞ。お前は羨ましかったんだろ?お見通しだぜ」
長門「お見通し」
古泉「やれやれ、バレテしまいましたか」
キョン「そうだな…次回のゲストにしよう。ハルヒの発生させる閉鎖空間の解説と《神人》の力などの解説役にしよう。長門はその補佐だ。長門、それでいいか?」
長門「別にかまわない。むしろ歓迎する」
キョン「よかったな、古泉。長門も歓迎するってよ」
古泉「ありがとうございます。では、来週また来ますよ、では」

キョン「えっと、次の予定は…SOS団ラジオ支部の見学か…」
長門「わたしは、SOS団ラジオ支部の収録にいく…一緒に来る?」
キョン「そうだな。久々にハルヒにも会えるし」

そして、俺たちは次の収録&見学にむかった…