涼宮ハルヒの密室

⚠注意⚠
本作品は未完結です。当時考えていていたトリックがありきたりなものだったため、考えなおしていたらリアルが忙しくなりそのまま忘れてしまった。以下本編。

プロローグ

 俺たちは今、古泉の所属する『機関』が考えた密室殺人の謎解きをやっている。密室殺人というのはあくまでシナリオであって実際には殺人は起こっていない。いつも俺にゲームで負けているが、あいつは意外に謎解きの方が得意なのかもしれない。なんせ、『機関』がハルヒの退屈しのぎに提供したこの密室殺人事件(仮)を古泉自身も何故か解答を知らないので、謎解きに挑戦する事になった。
 この『機関』が提供した密室殺人事件(仮)は犯人を探すのではなく、密室の謎を解いてもらうという、至ってシンプルでなおかつ難しい問題なのだ。ちなみに被害者(仮)は鶴屋さん。意外にも自分から言い出したらしい。加害者(仮)は密室の謎を解明すると、すぐに分かるようになっているので、密室の謎解きを普通の人は優先するだろう。
 今回の参加者は俺らSOS団はもちろん、何故かコンピ研、新川さん、森園生さん、田丸圭一さんと弟の裕さんと鶴屋さん、俺の妹とシャミセン、生徒会長と喜緑さんである。

 ――そう前回SOS団だけで行った高一の夏、あれは自前に知らされていなかったため、さすがにハルヒもびっくりしていた。

 そして、月日は流れ、我々SOS団が冬山での古泉ならぬ『機関』ご提供の猫(シャミセン二匹)を使ったトリックの仮殺人事件などといった事を我々SOS団はやってきた。
 しかし、ハルヒも考えたものだ。夏、冬、とくれば、次は春休みにするべきだと。

 それでは回想スタート
 …
 ……
 ………

第一章

 三月二十日。
 俺は留年の心配もなく無事に終業式を迎える事ができた。それはハルヒのお陰でもある。学期末考査では平均点を少し上回る点数が採れたのである。これは自分自身の実力か、もしくはハルヒの家庭教師(?)の効果か、どちらかといえば後者であろう。
 さて、今俺は部室に向かっている。朝比奈さん達はすでに卒業して、大学生であるが、部室には周二日ほど来るようハルヒに言われたのだ。
 そして俺は忘れずにノックをした。
「はぁ~い、どうぞ」
 まるでいつもと変わらぬ、朝比奈さんの声が聞こえてきたので、いつも通りに部室に入った。
「朝比奈さん、こんにちわ。長門はまだ来てないんですか?」
「私が来た時は誰も居ませでしたよ」
「そうですか」
 といったその時に長門がいつもと変わらず、ドアを開けた。
「………」
 いつも通りの無言である。その後、古泉、ハルヒという順番で部室に来た。
「みんな、SOS団&コンピ研&生徒会で春期合宿に行く事が決定したわ!」
「ハルヒ、行くのは別にいいんだが、まさか、また孤島に行くとか言い出すんじゃないだろうな?」
「なんだキョン、わかってるじゃない。まぁ、いいわ。説明が省けたし」
 ハルヒはそう言うと、パソコンをいじり始めた。
「…古泉。これも『機関』が絡んでいるんじゃないだろうな?」
「そうですよ」
 やっぱりな。
「それがなにか?」
「今度は『機関』が何をハルヒの退屈しのぎにしたんだ?」
「これはですね、なんでも三泊四日の合宿みたいです。まぁ、詳細は後日連絡しますので」
「そうか」
 そうして、しばらく春休みを堪能してるうちに合宿の日時が決まり、とうとう『機関』プロデュースの合宿が始まった。

第二章​

 我々SOS団とハルヒ的には第ニ支部化しているコンピ研と名誉顧問の鶴屋さんとその他の一行は、前回の孤島に行っている(詳細は『退屈』を読んでくれ)。そこで、田丸兄弟と古泉の主催のミステリーゲームパーティーをすることになっている。
 実はこの時期は春休みの真っ只中であり、俺たちは高三という最高学年になろうとしていた。朝比奈さんはすでに卒業していて、大学にも見事に受かっている。
 さて、何故コンピ研がいるのかというと、事もあろうハルヒが提案したのだ。もう一つ生徒会長は古泉の友人という事になっていて、喜緑さんは長門の友人という事になっている。
 そして、この合宿(三泊四日)が始まった。一日目は皆で、海で過ごし、豪華な料理を満喫した。『機関』が提供したミステリーゲームは二日目にするという事になっている。
 そして二日目。ハルヒの待ちに待ったミステリーゲームパーティーが始まった。題名の通り密室で殺人事件が発生したという設定になっている。殺人のあった部屋は窓は全て鉄格子がはめられていて、ドアには内側から鍵がかかっていたという設定である。
 時は16:10。被害者(仮)が発見される。
 …
 ……
「とうとう待ちに待ったミステリーゲームよっ!」
 これはハルヒのセリフである。
「早速、現場を見る必要があるわね」
 というと、車を追い抜くような速さで駆け出していった。
「待てよ、ハルヒ」と言おうとしたが、すでに時遅し。

 閑話休題。
 現場は倉庫。被害者(仮)は倉庫で探し物をしていた時に鈍器で殺害されてしまったようだ。まぁ、とにかく密室の謎を読者と一緒に解いていこうではないか。

「ここで被害者が殺されたのか」
「そうみたいですよ。ここに白いテープが貼ってありますので」
「………」
 と、まあ、こんな感じで捜査を始めたわけだ。時間が勝負なので、早速謎解きを始めよう。鑑識の調べ(仮)によるとドアの隙間の部分に無数の傷跡がある。どうやらこれがヒントらしい。
「この傷跡が気になるわね」
「僕も同感です」
「う~ん、わからん」
「ねぇ、ヒントとかある?」
「おや、こんな所にフックがありますね」
「え、どこどこ?」
「ここですよ、涼宮さん」
「でかしたわっ、古泉くん」
「お褒めに預かり光栄です」
 俺たちは密室のトリックについて考えている。
 それでは今まで見つかったポイントを挙げてみよう。
 その一、ドアと床の隙間に無数の傷跡があった事。
 そのニ、ドアのすぐ近くにフックがあった事。
 その三、被害者(仮)がドアの近くに倒れていた事。
 その四、凶器がドアのそばに立掛けてあった事。
 その五、その後の調査で、被害者(仮)の手の平に爪楊枝とたこ糸と部屋の鍵があった事。
 …という風になっている。まだまだ情報が足りないので、ほかにも何かないかと皆それぞれ独自に調査を続けた。
 もちろん長門には人間レベルで推理してくれと念を押している。
 さて犯人はどうやってこの密室のトリックを仕掛けたのだろうか…

第三章​

 何故か古泉と推理合戦。
「なかなか難しいですね」
「あぁ、全くだ。誰だこんなややこしい設定にしたのは」
「それは『機関』に決まっているでしょう」
「それはわかってる。しかし、物的証拠が少なすぎる。ほかに何か見落としているかもしれない」

 所変わってここは広間…というより、コンピ研。
「なんで僕たちまで参加しなくちゃならないんだ」
「まぁ、いいじゃないですか部長」
「そうですよ部長。たまには、こういうゲームも必要です」

 これまた所変わってここは居間。
「流石は『機関』だ。密室殺人ときたか」
「会長~、密室のトリックわかりましたか?」
「いや、まだわからん」
「もしかしたら、フックと爪楊枝が結びつくかもしれません」
「なるほど、犯人はたこ糸とフックと爪楊枝を使って被害者(仮)の手の平に倉庫の鍵を移動させたのかもしれない」
「流石は会長。おみごと」
「しかし、トリックの方法がわからん。というか喜緑くん、例の宇宙的パワーで一瞬でわかるんじゃないのか?」
「そんな事できません。長門さんから情報操作能力を推理ゲームで使うな、と言われたからです」
「へぇ、あの長門有希がねぇ」
「それより会長、トリックわかったんですか?」
「……まだわからん」

 現在、17:10。推理ゲームが始まって一時間が経過した。
 俺たちSOS団一行は全員でわかった情報を交換した。
「ちょっとキョン!なんで、あんたの情報だけ、こんなに少ないの?」
「しょうがねぇだろ。ほとんど、古泉が見つけたんだから」
「まあまあ、落ち着いてください、二人とも」
「喧嘩は良くないですよぉ」
「もういいわ。わかったから。そういえば、キョン。密室のトリックわかった?」
「いや、まだわからないんだよ。これが」
「古泉くんは、わかった?」
「いいえ、まだわかりません。ですが、仮説は立てられると思いますよ」
「へぇ~、どんな仮説?」
「それはですね―」
 そう言って古泉は話し始めた。
「まず、最初に我々は凶器を見つけました。確か凶器はドアのそばにありました。もしかすると、凶器も密室のトリックに関わっている可能性があります。…そうですね、例えばですが、糸をハンマーにくくりつけて内側から移動させたかもしれません。これはあくまで仮説です。しかし、現場に糸くずが見つかっていて、鍵が被害者の手の中にある事から、何らかの物理的なトリックを使ったと思います。これが僕の意見です」
「…なるほど。しかし古泉、凶器に跡があったか?」
「さあ、僕はわかりません」
「そうか」
「あのぅ」
「なんですか、朝比奈さん?」
「ハンマーの内側に何かが擦れたような跡があるんですけど…」
「ホントだわ!でかしたわ、みくるちゃん」
「あとはトリックの方法だけだな」
「手の中に、鍵があるから、どうやって鍵を部屋にいれたかが問題ですね」
 それから、俺たちは鍵をどうやって部屋に入れたかについて議論した。

第四章​

COMING SOON……(作者の意欲はここで途切れている…)